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【CX入門シリーズ】記事一覧
前回の記事では、CX(顧客体験価値)とデジタル施策の関係性や、それらを組み合わせることで得られる相乗効果について解説しました。
CX向上は、施策を実施して終わりではありません。取り組みによって顧客の行動や意識にどのような変化が生まれたのかを把握し、継続的に改善していくことが重要です。
そのためには、成果を測定するための指標を設定し、データをもとに施策を評価することが欠かせません。
本記事では、CX向上におけるKPI設計の考え方と、利用率・CVR・再訪率・回遊率など、代表的な指標について解説します。
■目次
CX向上施策の効果測定に必要な『KPI(重要業績評価指標)』
CXを向上させるためには、顧客がどのような体験をし、その結果どのような行動につながったのかを把握することが重要です。
しかし、顧客体験は目に見えにくい要素も多く、感覚だけで成果を判断することはできません。
そこで活用されるのが、施策の効果や顧客行動の変化を測定するKPI(重要業績評価指標)です。
KPIは、目標の達成度を測るために設定する指標であり、CX向上施策の成果を客観的に評価するための基準となります。
CX向上で見るべき代表的なKPI
CX向上では、売上や利用者数だけで成果を判断することはできません。
顧客がどのような体験をし、その結果としてどのような行動につながったのかを把握し、改善につなげることが重要です。
ここでは、CX向上の効果測定でよく活用される代表的なKPIを紹介します。
①利用率
利用率とは、サービスや施策の対象者のうち、実際に利用・参加した割合を示す指標です。
キャンペーンやイベントでは参加率として活用されることもあります。
どれほど魅力的な体験を設計しても、利用されなければCX向上にはつながりません。そのため、利用率は顧客体験の入口となる重要なKPIといえます。
例えば、新しいサービスの利用率やキャンペーンの参加率、アプリの利用率などを確認することで、顧客にとって参加しやすい導線や体験になっているかを評価できます。
②CVR(コンバージョン率)
CVR(コンバージョン率)とは、Webサイトやサービスを利用したユーザーのうち、購入や問い合わせ、資料請求、会員登録など、目的とする行動に至った割合を示す指標です。
顧客がスムーズに目的を達成できる体験を提供できていれば、CVRの向上につながる可能性があります。一方で、操作が分かりにくい、情報が不足している、手続きが複雑といった課題があると、途中で離脱するユーザーが増えてしまいます。
CVRは成果を測る指標としてだけでなく、顧客体験に課題がないかを把握し、改善につなげるためのKPIとしても活用されています。
③ 再訪率
再訪率とは、一度サービスや店舗、Webサイトなどを利用した顧客が、再び利用・訪問した割合を示す指標です。
CX向上には、一度利用して終わりではなく、「また利用したい」と感じてもらうことが重要です。
満足度の高い体験を提供できていれば、再訪率の向上につながり、継続的な利用やファンの獲得も期待できます。
再訪率は、顧客との長期的な関係性を評価するKPIとして、多くの業界で活用されています。
④ 回遊率
回遊率とは、ユーザーが複数の場所やコンテンツを利用・閲覧した割合や、その行動範囲を示す指標です。
商業施設や観光地では施設・店舗間の回遊、Webサイトではページ間の回遊など、顧客が複数の接点を利用しているかを把握することで、体験の充実度や導線の改善につなげることができます。
業種によって重要度は異なりますが、顧客との接点を広げ、より多くの価値を提供できているかを評価するKPIとして活用されています。
デジタルスタンプラリーでKPIを活用する例
例えばデジタルスタンプラリーでは、これまで紹介したKPIを組み合わせて施策の成果を多角的に評価できます。

- ・利用率:イベント参加者のうち、何人がスタンプラリーに参加したか
- ・CVR:クーポン利用や商品購入、アンケート回答など、目的の行動につながった割合
- ・再訪率:イベント終了後や次回開催時に再度参加した割合
- ・回遊率:参加者がどれだけ多くのスポットを巡ったか、どのルートで周遊したか
これらのデータを分析することで、参加状況だけでなく、顧客行動や体験の質まで可視化できます。
その結果をもとに企画や導線を改善することで、より満足度の高い顧客体験(CX)の実現につなげることができます。
まとめ:KPIを活用したCXの継続的な改善
CX向上では、利用率・CVR・再訪率・回遊率などのKPIを活用し、顧客行動を分析しながら改善を続けることが重要です。
また、デジタル施策では行動データを取得・分析しやすいため、PDCA(Plan:計画、Do:実行、Check:評価、Act:改善)のサイクルを回しながら、施策を継続的に改善していくことができます。
KPIは成果を測るためだけの数値ではなく、より良い顧客体験を実現するための指標です。
データをもとに改善を積み重ねることで、顧客満足度の向上や継続的な成果につなげていきましょう。
相談・お問合せ
当社では、自治体・商業施設・観光イベントなどにおけるデジタルキャンペーンの導入事例や実績をご紹介しています。
また、CX(顧客体験価値)の視点を踏まえた体験設計や、開催イメージを具体的にご確認いただける企画書・各種資料もご用意しています。
CXは、単体の施策ではなく「一連の体験をどう設計するか」が重要な考え方です。
そのため、企画段階から体験設計を整理することで、より成果につながる施策設計が可能になります。
「まずは相談してみたい」「情報収集したい」という段階でも問題ありません。ぜひお気軽にご相談ください。
参考情報・定義の出典
本記事では、CX(顧客体験価値)に関する考え方を整理するにあたり、UX・体験設計に関する以下の情報を参考にしています
- ・ISO 9241-210(人間中心設計プロセス)
ユーザー体験(UX)および利用体験設計の国際標準規格
https://www.iso.org/standard/52075.html
- ・Nielsen Norman Group(UX / CXの定義と関係性)
CXとUXの違い・体験設計の考え方に関する代表的な研究機関
https://www.nngroup.com/articles/ux-vs-cx/
