
デジタルスタンプラリーは、観光地や商業施設、自治体イベントなどで活用が広がっている人気の集客施策で、近年は多くの企業がシステムを提供しており、それぞれ機能や強みが異なります。
そこで本記事では、デジタルスタンプラリーシステムを提供する主要7社を比較し、特徴や選び方のポイントをわかりやすく解説します。
自社の目的に合ったシステム選びの参考としてぜひご活用ください。
デジタルスタンプラリーシステムの選び方とポイント
デジタルスタンプラリーシステムは、提供会社によって対応機能や得意分野が異なります。
導入後に「やりたい企画が実現できなかった」とならないためにも、以下のポイントを確認しておきましょう。

1.取得方式で選ぶ
デジタルスタンプラリーには、主に「QRコード」「GPS」「NFC」の3つの取得方式があります。
実施場所や企画内容によって適した方式は異なるため、複数の取得方式に対応しているシステムを選ぶと柔軟な運用が可能です。
また、QRコード+GPSの組合せや QRコードとGPSの混在タイプなどの対応ができるシステムを利用すると、企画内容や環境に応じて様々なキャンペーンに柔軟に対応できます。
| 項目 | QRコード | GPS | NFCタグ |
|---|---|---|---|
| 特徴 | 導入しやすく運営しやすい | 現地訪問を促しやすい | タッチするだけで取得可能 |
| 導入コスト | ◎ | ◎ | ○ |
| 操作性 | ○ | ○ | ◎ |
| 位置情報の正確性 | △ | ◎ | ◎ |
| 不正取得対策 | △ | ○ | ○ |
| おすすめシーン | イベント 商業施設 |
観光周遊 自治体施策 |
施設回遊 常設企画 |
◎:非常に優れている /
○:優れている /
△:条件による
2.アプリ不要かどうか
参加者の負担を減らすためには、専用アプリのインストールが不要なシステムがおすすめです。
ブラウザ上で参加できるシステムであれば、参加率向上も期待できます。
3.デザインの自由度
スタンプラリーの画面デザインは、イベントやブランドの世界観を表現する重要な要素です。
テンプレートのみなのか、オリジナルデザインに対応しているのかを確認しておきましょう。
4.データ分析・集計機能
参加者数やスタンプ取得状況、スポットごとの訪問状況などを確認できる分析機能があると、施策の効果検証や次回キャンペーンの改善に役立ちます。
集計データが無償でCSVダウンロードできるかどうかも事前に確認しておきましょう。
あわせて、参加者ごとのスタンプ取得履歴や周遊順序など、1人1行単位で行動履歴を確認できる詳細データを出力できるかも重要なポイントです。
詳細な行動データを分析することで、人気スポットや離脱ポイントの把握、回遊導線の改善につなげることができます。
5.オリジナル企画への対応力
近年は単純なスタンプ収集だけでなく、クイズラリーやミッションラリー、AR企画など体験型コンテンツの需要が高まっています。
特に観光施策やIPコラボイベントでは、参加者の満足度や回遊率を高めるために、ストーリー性やゲーム性を取り入れた企画が増えています。
そのため、システム選定時には標準機能だけでなく、オリジナル企画やカスタマイズへの対応力も重要なポイントです。
例えば、以下のような企画に対応できるかを確認しておくとよいでしょう。
- ・クイズラリー
- ・ミッションラリー
- ・パズルラリー
- ・ARスタンプラリー
- ・ビンゴラリー
- ・IPコラボキャンペーン
将来的に企画の幅を広げたい場合は、カスタマイズ性の高いサービスを選ぶことで、より魅力的なキャンペーンを実施しやすくなります。
6.オリジナル演出によるエンゲージメントUP
ユーザーが企画の魅力を直感的に理解し、「参加したい」「スタンプを集めたい」と思える設計になっているかを確認しましょう。
7.インセンティブへの対応力
海鮮やお肉、地域の特産品などのリアル景品から、限定画像・動画などのデジタルコンテンツ、電子マネーやデジタルギフトまで、企画内容に応じたさまざまなインセンティブに対応できるかを確認しておきましょう。
デジタルスタンプラリーシステムの比較
デジタルスタンプラリーシステムは、単純な機能の多さではなく「どのような企画に向いているか」で選ぶことが重要です。
QR・GPS・NFCなどの取得方式の違いや、カスタマイズ性、分析機能、体験型コンテンツへの対応力によって、実現できるキャンペーンの幅は大きく変わります。
◎デジタルスタンプラリーシステム主要7社比較表
| 比較項目 | プラチナラリー | モバイルde スタンプラリー |
furari | RALLY | エキタグ | スマペタ | Raund |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 導入コスト |
○
標準的
|
△
企画内容に応じて
カスタマイズ対応のため変動
|
◎
プランによって変動
|
◎
低コスト
|
○
標準的
|
◎
低コスト
|
○
標準的
|
| 取得方式の多様性 |
◎
AI認識に対応
|
◎
豊富な取得方式
|
○
QR/GPS/NFC など
|
△
QR/GPS中心
|
△
駅設置タグ特化
|
△
QR/GPS中心
|
○
組み合わせ運用可能
|
| カスタマイズ性・ デザイン自由度 |
△
テンプレ型
|
◎
フルカスタム可能
|
○
機能の組み合わせ可能
|
△
テンプレ型
|
△
テンプレ型
|
△
テンプレ型
|
○
一部カスタマイズ可能
|
| 企画・体験型対応 |
○
AIを活用した体験演出
|
◎
アニメーションやゲーミフィケーションを活用した演出・体験設計
|
○
標準的
|
△
シンプルな簡易設計
|
○
コレクション・周遊に特化
|
○
行動を組み合わせたミッション型
|
○
標準的
|
| 集計・データ分析 |
◎
高機能分析
|
○
カスタム分析対応
|
◎
AI分析レポート
|
○
標準的
|
△
簡易集計中心
|
○
標準的
|
○
標準的
|
| 開催規模 |
○
中〜大規模向き
|
◎
規模問わず対応可能
|
○
中規模向き
|
△
小規模向き
|
○
中規模向き
|
△
小規模向き
|
○
中規模向き
|
| 特徴 |
マップ機能が充実
AI分析に強い
|
企画設計に強く
体験型キャンペーン向け
|
ネイティブアプリで導入可能
|
低コストで小規模・短期開催向け
|
駅を中心としたコレクション型の
周遊特化
|
比較的低コストで
行動設計のミッション型
|
バランス型で汎用性が高い
|
◎:充実 /
○:対応 /
△:一部対応・要確認
各デジタルスタンプラリーシステムの特徴
比較表で全体像を把握したうえで、各サービスの特徴をもう少し具体的に整理します。
単なる機能差ではなく、「どのような企画に向いているか」という視点で見ることが重要です。
◎プラチナラリー
プラチナラリーは、AIを活用した機能やデータ分析が特徴のスタンプラリーシステムです。
AI判定を組み込んだスタンプ取得方式などの機能やデータ集計・レポートなどの分析が充実しており、効果測定を前提としたプロモーション施策に向いています。
また、スタンプスポット以外の観光情報も掲載ができ、「スタンプラリー」と「観光マップ」の一体化が可能です。
広域スタンプラリーに強いマップも標準搭載しており、マップ機能を重視する場合にはプラチナラリーがおすすめです。
【向いている施策の例】
- ・中~大規模のキャンペーン
- ・定期的に開催予定のイベント
- ・効果測定を重視する企画
◎モバイルdeスタンプラリー
モバイルdeスタンプラリーは、デジタルスタンプラリーをはじめとした体験型キャンペーンの企画設計に強みを持つシステムです。
QR・GPS・NFCなど複数の取得方式に対応しており、スタンプ収集にとどまらず、クイズ・ミッション・ARなどの体験型コンテンツにも柔軟に拡張できます。
また、単なる周遊施策ではなく「参加体験そのものを設計」することを重視している点が特徴で、観光施策・商業施設イベント・IPコラボなど、企画性が求められるプロジェクトで多く活用されています。
さらに、企画内容に応じてデザインや機能・構成を柔軟に調整できるため、単発イベントから長期プロモーションまで幅広い設計に対応できる点も強みです。
【向いている施策の例】
- ・自治体・観光周遊キャンペーン
- ・アニメ・キャラクターコラボ企画
- ・クイズやミッションを組み合わせた体験型イベント
◎furari
furariは、アプリ版とWEB版の同時開催(特許出願済)に対応し、スムーズな導入と運用のしやすさに特徴があるスタンプラリーサービスです。
QR・GPS・NFCなどの基本的な取得方式に一通り対応しており、インストール不要の手軽なWEB版から、プッシュ通知やポイント機能を活用できるネイティブアプリ版まで、パッケージ型の分かりやすい仕様で展開できます。
【向いている施策の例】
- ・地域活性化施策のイベント
- ・短中期の周遊観光スタンプラリー
- ・ネイティブアプリで実施したい企画
◎RALLY
RALLYは、導入のしやすさと運用のシンプルさに特徴があるスタンプラリーサービスです。
標準的なQR型/GPS型スタンプラリーを中心に構成されており、短期イベントや観光施策など、スピード感を重視した企画に適しています。
ローコストかつ最短約3日で導入可能な短納期のため、限られた予算や準備期間でも実施しやすい点が特徴です。
特に、小規模なイベントや短期間のキャンペーン、初めてデジタルスタンプラリーを導入する自治体・企業にとって、導入のハードルが低いサービスといえます。
【向いている施策の例】
- ・小規模案件
- ・短期開催
- ・観光・自治体向け企画
◎エキタグ
エキタグは、駅を中心としたコレクション型のスポット周遊施策に特化したスタンプラリーサービスです。
スポット収集そのものに楽しさを持たせる設計が特徴で、ファン向け施策や周遊コンテンツと相性が良い構造になっています。
【向いている施策の例】
- ・鉄道開業記念・周年イベント
- ・駅を起点とした観光促進企画
- ・コレクション施策
◎スマペタ
スマペタは、行動を組み合わせたミッション達成型のスタンプ取得設計が特徴のスタンプラリーサービスです。
施設イベントや短期キャンペーンなど、現場オペレーションを重視した施策で活用される傾向があります。
【向いている施策の例】
- ・施設イベント
- ・展示会
- ・短期キャンペーン
◎Raund
Raundは、機能バランスに優れた汎用型のスタンプラリーサービスです。
特定の用途に偏らず、幅広い企画に対応できる柔軟性を持っている点が特徴です。
【向いている施策の例】
- ・企業キャンペーン
- ・商業施設施策
- ・汎用的なスタンプラリー企画
◎用途・特徴別の選び方
デジタルスタンプラリーシステムは、機能の優劣ではなく「どのような企画を実現したいか」で選定することが重要です。
- ・参加体験・企画を重視したい:モバイルdeスタンプラリー
- ・デザインの世界観にこだわりたい:モバイルdeスタンプラリー
- ・導入スピードを重視したい:プラチナラリー・スマペタ・RALLY
- ・安さ(コスト)を重視したい:RALLY
- ・分析・効果測定を重視したい:furari・プラチナラリー
- ・観光・周遊を重視したい:モバイルdeスタンプラリー・プラチナラリー・エキタグ・RALLY
- ・バランスを重視したい:Raund
- ・PUSH通知を送りたい:furari
このように、それぞれの強みを理解したうえで選ぶことで、施策の成果は大きく変わります。
デジタルスタンプラリーの活用シーン
デジタルスタンプラリーは、単なるスタンプ収集イベントではなく、回遊促進・参加促進・体験価値向上など、さまざまな目的で活用されています。
特に近年では、観光・商業施設・イベント・IPコラボなど、業種を問わず「参加型マーケティング施策」として導入が進んでいます。
◎観光・自治体の周遊促進施策
観光地や自治体では、複数スポットを巡らせる周遊施策としてデジタルスタンプラリーが活用されています。
- ・観光スポットの分散・回遊促進
- ・地域滞在時間の延長
- ・交通・飲食・宿泊など地域経済の活性化
GPSやQRを活用することで、広域エリアでの回遊設計が可能です。
◎商業施設・ショッピングモール
商業施設では、館内回遊や店舗誘導を目的としたキャンペーンとして活用されます。
- ・フロア・店舗間の回遊促進
- ・購買行動のきっかけ作り
- ・イベント連動による集客強化
館内限定のQRやNFCを活用することで、物理的な導線設計と連動した施策が可能です。
◎イベント・展示会・プロモーション
展示会やリアルイベントでは、ブース回遊や参加促進を目的として導入されます。
- ・ブース巡回率の向上
- ・スタンプ達成による参加意欲の向上
- ・来場者データの取得
など、短期間で実施されるイベントとの相性が良く、即時性のある施策として活用されます。
◎IP・エンタメ・コラボ企画
キャラクターやブランドと連動したコラボ施策としてもデジタルスタンプラリーは活用されています。
- ・世界観を活かした体験型企画
- ・ファン参加型の回遊施策
- ・ストーリー連動型キャンペーン
など、ゲーム性やミッション要素を加えることで、通常の回遊施策よりも高いエンゲージメントが期待できます。
まとめ
デジタルスタンプラリーシステムは、単純な機能比較だけで選ぶのではなく、「どのような企画を実現したいか」によって最適な選択肢が変わります。
QR・GPS・NFCといった取得方式の違いに加え、カスタマイズ性、データ分析機能、そして体験型コンテンツへの対応力など、複数の観点を総合的に見ることが重要です。
例えば、企画性や体験価値を重視する場合は自由度の高いシステムが適しており、シンプルな導入や短期イベントであれば標準機能中心のサービスが適しています。
また、効果測定やデータ活用を重視する場合は、分析機能が充実したシステムが有効です。
本記事の比較を参考に、自社の目的や施策内容に合ったデジタルスタンプラリーシステムを選定することが、成功のポイントとなります。