
デジタルスタンプラリーは、スマートフォンを使って誰でも気軽に参加できる仕組みとして、商業施設・観光地・自治体イベントなどで広く導入が進んでいます。
「参加者の反応が良かった!」「回遊効果があった!」「集計・レポート作成が簡単だった!」といった成功事例がある一方で、終了後に「もう少しこうしておけばよかった…」という反省点が出てくることも少なくありません。
この記事では、15年以上デジタルスタンプラリーを構築してきた当社が、現場で実際に寄せられた声をもとに、「よくある失敗」と「改善のヒント」をまとめてご紹介します。
これから企画される方も、すでに実施中の方も、失敗しないスタンプラリー設計にぜひお役立てください。
■目次
デジタルスタンプラリーを実施した現場の「こうしておけば…」の声
1.目的をもっと明確にしておけばよかった
「とりあえず回遊促進で」など、曖昧な目的のまま始めてしまうと、成果の評価やデータ分析が難しくなります。
「来店促進」「地域活性化」「購買促進」など、明確なゴール設定を行うことで、スポット配置・賞品設定・プロモーション設計が一貫します。たとえば「来店促進」が目的なのであれば広報に力を入れる必要がありますし、「地域活性化」が目的ならデジタルクーポンや抽選連動を組み合わせるなど、狙いに合わせた施策を検討することが重要です。
2.スタンプスポットの数・配置を見直せばよかった
「スポットが多すぎて途中で離脱された」「場所が離れすぎて回れなかった」や、あるいは「スポットが有料の場所で入れなかった」という声は非常に多いです。
目安としては、5〜10か所程度で1段階の達成を設けると無理なく楽しめます。
また、テーマによってはスポット数を調整するのも効果的です。
(例:観光・ロケ地めぐり系は多め、商業施設内は少なめ)
3.通信環境を確認しておけばよかった
現地の通信が不安定だと、「QRコードが読み込めない」「GPSが反応しない」などのトラブルが発生します。
事前の通信チェックと、必要に応じたWi-Fi設置や紙台紙の準備をしておくと安心です。
4.賞品内容や引換方法をもっと工夫すればよかった
「賞品が魅力的に見えなかった」「引換所がわかりづらかった」という失敗例もあります。
『参加したくなる動機づけ』が大切で、
- ・豪華賞品を一部に設定する
- ・地域限定グッズやデジタルクーポンを活用する
- ・マップや画面上で交換場所を明示する
といった工夫をすることで、参加意欲と満足度の両方が高まります。
5.告知・広報がもう少し早ければよかった
SNSだけの直前告知では拡散が限られます。
開催2〜3週間前からWebサイト・SNS・紙媒体での発信を開始するのがおすすめです。
また、ターゲット層によって媒体を変えると効果的です。
(例:シニア層→自治体広報誌/若年層→Instagram・LINE告知)
6.データを活かしきれなかった
「開催中は現場対応に追われ、管理画面のデータをあまり見られなかったため、知名度が低いスポットへの対策が取れないまま終了してしまった」
——このような声をいただくことがあります。
デジタルスタンプラリーの大きな強みは、参加者の行動データをリアルタイムで可視化できることです。
アクセス数・スタンプ取得数・ルートなどは分析すれば、次回の設計改善に直結します。
開催中も日次で確認し、「Bスポットの訪問が少ない→案内を強化」など、途中で改善ができるのもデジタルの強みです。
7.演出や説明をもっとわかりやすくできた
スタンプ取得時のアニメーションや効果音があるだけで、体験価値はぐっと上がります。
逆に、ルール説明が長文だったり複雑だったりすると離脱率が上がります。
Q&A形式や図解、直感的なUI設計・デザインで、誰でもわかりやすいシステムを目指しましょう。
まとめ:成功するスタンプラリー設計は「準備」と「相談」から
いかがだったでしょうか。
特に初めてのデジタルスタンプラリーの場合は、どうしても手探りになりがちです。
しかし、過去の失敗事例から学び、事前に目的を明確化し、現場を想定した設計を行うことで、成功率は大きく高まります。
「このままでは参加者がかなり少なくなってしまう恐れがあります。」
「ルールが複雑すぎてユーザーが混乱する恐れがあります。」
——これらは、過去に当社からお客様へお伝えした内容の一部です。
実際に、「そこまでは考えていなかった」「確かに自分が参加者なら参加しませんね…」と企画を見直されたケースも多くありました。
一方で、クライアント様と代理店様の間で細部まで決定済みで変更が難しく、そのまま実施された結果、思うような成果が出なかった事例もあります。
後日、「もっと早い段階で相談すればよかった」という声をいただくこともありました。
当社ではセミオーダー案件において、成功が難しいと判断される内容をそのまま構築することはありません。
リスクや懸念を共有しながら、優先すべきポイントを一緒に検討し、必要に応じて運用面でカバーすることで成果を上げた例も多くあります。
相談・お問合せ
当社では、15年以上にわたりセミオーダー型デジタルスタンプラリーを構築してきた経験から、企画段階で「失敗しやすいポイント」を事前にお伝えし、最適な運用方法をアドバイスしています。
▽なんでもWEB相談室はいつでも受付をしておりますので、お気軽にご相談ください。

